人生を輝かせる『キレイ』が満載!

君島十和子さん(前編)~キレイの哲学編~

2016年4月30日 公開

女優時代と変わらぬ美しさを保ちながら、現在は化粧品の開発・プロデュースなど、ビジネスウーマンとしても活躍する君島十和子さん。妻、母、そしてひとりの女性として、さまざまな役割をこなしながらも輝き続ける君島さんの“きれいの軌跡”を2回にわたってご紹介します。

PROFILE

女性誌JJのカバーガールや女優として活躍した後、結婚を機に芸能界を引退。 20数年に及ぶ美容体験をもとに、2004年に化粧品ブランド「フェリーチェ トワコ」を設立し、現在は20種類以上のラインナップを発売中。 表参道に、君島さんの世界観を表現した旗艦店「フェリーチェ トワコ コスメ&スタイル」をオープン。 http://www.felice-towako.co.jp/index.html



「結婚を機に“十和子流”で自由に美容ができる! と嬉しくなりました」...十和子さん

Dr.衣理

まずは君島さんの美容人生のなかで、転機になったことを教えてください。
 (1721)

十和子さん

美容人生での転機のひとつは結婚です。 女優をしていた頃は、仕事として美容と向き合っていたので、役柄にあった外見に整える必要がありました。だから、結婚をして主婦になってからは、「思うままにスキンケアやメイクができる!」と思って、とても嬉しくなりましたね。


しかも、主人(現・君島インターナショナル取締役社長兼株式会社フェリーチェ トワコ代表取締役社長)は元皮膚科医だったこともあり、美容にまつわる疑問をすぐに聞ける環境がありまして。それまでは女性誌から情報を入手していましたが、より専門的なアプローチで美容に踏み込むことができました。


Dr.衣理

それがきっかけで化粧品を開発することに?

十和子さん

そうですね。化粧品は8年前から開発を始めて、6年前に「フェリーチェ トワコ」を設立しました。
美容について深く勉強していくうちに「こんな商品が欲しい、開発したい」と思うようになりまして。
アマチュアからプロへの意識が芽生え始めたきっかけですね。

Dr.衣理

何かヒントとなる商品があったのですか?
 (1722)

十和子さん

はい。私自身、日やけ止めにこだわりがあり、主人を指導してくださった東京女子医大の川島眞先生に日やけ止めを処方して頂いていました。それが「内緒でゴルフ」という命名で(笑)。学会に出席した時や、知人にゴルフにいって遊んでいることがわからないほどに効果がある、ということですよね。そんなユーモアある処方薬で紫外線防止効果も高かったのですが、こちらをもっと化粧品のように、使い心地よくできないかなと思いまして。川島先生にOEM(受注製造)先を伺ったことが、すべてのはじまりですね。


Dr.衣理

処方薬の製造先を聞くなんて、探究心が旺盛!

十和子さん

今回、私の愛読書として持参した書籍をみても思うのですが、私は昔から興味があることを深く掘り下げることが好きなんです。大河ドラマを観るときも、原作や背景、史実上の出来事などを追求してしまう。その人物が生まれた場所や環境なども知りたくなってしまって(笑)。

Dr.衣理

化粧品開発者に向いている資質ですね(笑)。
その後にUVクリームを開発したんですね。

十和子さん

はい。ただ、紫外線吸収剤や散乱剤の配合バランスと、使用感のよさにこだわったので、27回も試作をして完成しました。
ただ、良い成分が登場するたびにリニューアルを続けているので、発売してからも4回ほど改良しています。
最近は、おかげさまで新しい製剤や成分の件で、成分メーカーの方にご来社頂くことも多く、より良い製品づくりが実現しています。

Dr.衣理

よく理解できます。
製品づくりは製造メーカーとの相性があるし、アイテムによって、こだわりも変わるもの。満足する製品にたどり着くまでは時間がかかりますよね。すべてご自身で管理されているのですね。

十和子さん

フェリーチェ トワコは、私がイメージキャラクターを務めているだけ、と思っている方もいらっしゃいますが、製品開発だけでなく、製造工場に出向いて充填作業にも立ち会います。表にでているイメージは華やかかもしれませんが、オフィスワークも多いので、実際は地味な作業をしている時間のほうが多い気がします(笑)。

「君島十和子というのは、私の芸風なんです」...十和子さん

Dr.衣理

いまは化粧品と美容医療の双方を活用することで、若々しい美容年齢を保てる時代ですが、十和子さんはどんなエイジングケアを行っていきたいですか?

十和子さん

やはり身体の内側から酸化・老化を防止したいですね。細胞レベルで代謝を活性化させることが必要だと感じていて、特に関節の柔軟性を養うように努めています。


Dr.衣理

そのためにエクササイズもされています?

十和子さん

 (3099)

はい。週に1回ジャイロトニックに通って、身体のポイントとなる筋肉を鍛えています。美しい姿勢を保つためにも運動は必須ですね。それに私はもともと太りやすく、しかも顔に出るタイプなので。絶食ダイエットや、低カロリーキャンディのダイエットなど、いろいろと挑戦しましたが、やはりアンバランスなことは失敗に終わりました。


Dr.衣理

私も食べるのは好きだからわかります(笑)。すごくベーシックだけど、美味しく食べて、運動したり代謝をあげるという方法が最も有効で、ストレスがない方法。

十和子さん

はい。女優をしていた頃は、プロがメイクしてくれたり、スタイリストが似合う衣装を持ってきてくれますが、いまはすべて自分で行う必要があります。だけど、外出すれば誰が見ているかわかりません。化粧品をこんなに一生懸命に作っているのに、作った本人がだらしない外見だと化粧品の価値も落ちてしまいますし。

Dr.衣理

だから、普段から自分の美しさをキープしなければ、ということですね。

十和子さん

はい。“君島十和子”は、私の芸風なんです。普段の生活、オフィスワーク、あと趣味の宝塚を楽しみながら、自分のできる範囲で美容に取り組むことで、後ろめたい気持ちにならなくて済みます。美しさは立ち止まったらおしまい。自分の感性を刺激して、新しものにふれて。そうした繰り返しが、美しさの充実につながっていくと思っています。


きれいの哲学

化粧品開発のきっかけになった、日やけ止めクリーム

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本文中にも登場したフェリーチェ トワコを代表するアイテム。メイクを施してしまうと、日やけ止めの塗り直しができないことから、高SPF・PA値を採用。また“通年美白”を提唱していることから、つけ心地のよさ、軽さも追求。現在もバージョンアップを続けているロングセラーアイテム。

FTC UVパーフェクトクリーム プレミアム50SPF50・PA+++ 30g 2,990円/フェリーチェ トワコ コスメ

感性を刺激するために、そして深い人生観を得るための読書

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「エリザベート」は、エリザベートの孫が書いていることで、同じ人間として思い悩み、人生を選択していく彼女がより身近に感じられた一冊。「流転の子」は、品性を保ちながら、人生を強く生きる主人公に感銘を受けた作品。自分が生きている数十年前のことの出来事とは思えないほどのドラマがある。そして「小澤征爾さんと...」は、単に音楽を聴くだけでなく、オーケストラを作り出していく魅力がいきいきと描写されているインタビュー集。

写真左から・小澤征爾さんと、音楽について話をする 小澤 征爾 (著), 村上 春樹 (著) / 新潮社、エリザベート〈上・下〉―ハプスブルク家最後の皇女 塚本 哲也(著)/ 文藝春秋、流転の子 - 最後の皇女・愛新覚羅生 本岡 典子(著)/中央公論新社

十和子さんとの対談を終えて...

ご自宅ではスカイステージを観ながら、宝塚を楽しんでいるという十和子さん。私も自宅ではシャンパン片手にアイロンをかけながら、CSで宝塚を観るというのが、ちょっとした喜び。ただ、盲目的に美容に取り組むのではなく、日常生活を充実させながら、美しさも目指すというスタイルは心の余裕を育みます。そんな十和子さんの姿勢に、とても共鳴しました。
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